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研究班・課題の成果
環境と景観の資料化と体系化
課題2 環境認識とその変遷の研究
- 研究経過
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- 研究成果
「環境認識とその変遷の研究」の作業班は、当初東日本と西日本の山間のむらの環境認識の変遷についての調査を想定した。
そのために調査研究対象地として、西日本では高知県長岡郡大豊町立川仁尾ヶ内、東日本では長野県上水内郡信濃町赤沢の山のむら、いずれも焼畑や狩猟がかつて大きな比重を占めていたという共通性を持つ地域を選んだ。生活変化のはげしかった高度経済成長期前後の50年ほどの生活の移りかわりを基軸にして、口頭伝承を中心に、現在を基点として比較する形で調査をおこない、その結果を報告書にまとめる構想で研究に取り掛かった。
ところが、COEが始まって2年目の秋、西日本の調査対象地とした仁尾ヶ内は台風に襲われ、砂防ダムが全壊し、むらは大きな被害を受けた。このため、調査を一時中断せざるを得なかった。結局、むらが多少なりともその被害から立ち直るのに2年の時を要した。さらに東日本の場合も調査者の事情により、この調査の中断を余儀なくされた。
後半2年の作業では、中世の鎌倉の環境を研究する考古学者との共同作業をおこなった。ただし、この作業も調査担当者の参加が1年に限られた。最終年度にいたり、これまでの調査研究で収集した資料や研究成果を基に、今後の研究の進展を図ることとした。