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プログラム概要
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目的と構想
神奈川大学21世紀COEプログラム
人類文化研究のための非文字資料の体系化
人類文化研究のための非文字資料の体系化
2002年度から文部科学省が開始した「21世紀COEプログラム」は、世界的な研究拠点を構築するための大学支援策であり、大学院博士課程を持つ大学がその対象に採択されることを目指して競うこととなった。私どもの「人類文化研究のための非文字資料の体系化」は、2003年度に学際・複合・新領域の分野で採択された。この計画は、神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科と日本常民文化研究所、それに大学院外国語学研究科中国言語文化専攻が加わり、学際的に研究事業を展開する構想であった。実施にあたっては、事業推進担当者に加えて、COE教員及びCOE共同研究員を制度化し、研究課題にかかわる学内外の多くの研究者に参加を要請し、共に研究に従事してもらい、目的を達成することにした。
今までの文化研究では文字に記録された事象に専ら関心が集中してきた。しかし、文字に表現されない人間の観念・知識・行為ははるかに幅広く、質量ともに大きい。それは文字で表現された事象とは比較にならない。私たちの事業は、これらのなかから(1)図像、(2)身体技法、(3)環境・景観の3つに絞って、それぞれの事象について資料化する方法を開発し、その結果として資料を蓄積し、蓄積した資料を分析して発信することを目的としたものである。それぞれに幾つかの具体的課題を設定した。その組織は以下の通りである。
- 第1班 図像資料の体系化と情報発信
- 課題1 『マルチ言語版絵巻物による日本常民生活絵引』の編纂刊行
- 課題2 『日本近世・近代生活絵引』の編纂
- 課題3 『東アジア生活絵引』の編纂
- 第2班 身体技法および感性の資料化と体系化
- 課題1 身体技法の比較研究
- 課題2 用具と人間の動作の関係の分析
- 第3班 環境と景観の資料化と体系化
- 課題1 景観の時系列的研究
- 課題2 環境認識とその変遷の研究
- 課題3 環境に刻印された人間活動および災害の痕跡解読
そして、これら3つの非文字資料を統合し、世界に向かって発信する方法を開発することを課題に、以下の3つの研究班を編成した。
- 第4班 統合情報発信
- 第5班 実験展示
- 高度専門職学芸員養成プログラム
- 実験展示
- 第6班 理論総括研究